背景
ベトナムでは、人口の増加、急速な経済成長、都市化、工業化という4つの要因により、廃棄物の排出量が大幅に増加している。このような状況を背景に、ベトナム政府は「持続可能な経済発展戦略」と「環境保護戦略」のもと、廃棄物管理産業への民間投資を促進し、処理技術を高めるために、国際協力の強化を進めている。ベトナムが日本との二国間クレジット制度(JCM)を開始するための合意文書に署名して以降、廃棄物分野での技術移転や、両国民間企業による合弁投資プロジェクト等は増加している。このレポートでは、ベトナムにおける廃棄物の回収・処理の現状や現地企業の動向を整理することで、廃棄物管理に関わる市場の有望性をお伝えする。
本書のポイント
◆廃棄物の排出量は大幅に増加しているが、ゴミの分別がまだ普及していない。回収率は近年高まってきたが、いまだ埋立処理が最も一般的である。焼却やコンポスト等も行われているが、処理施設がまだ少なく、技術レベルも高くない。
◆廃棄物管理産業には、近年、ベトナム国内の民間企業の参入が増加していると共に、外資との合弁による投資機会も広がっている。
目次
1 廃棄物管理に関わる行政及び事業の体系
1.1 廃棄物管理行政
1.1.1 中央省庁の役割・体制
1.1.2 環境総局(VEA)の役割
1.1.3 地方行政の役割
1.2 事業化の仕組み
1.2.1 官民連携(PPP)
1.2.2 合弁プロジェクト
2 ベトナムにおける廃棄物の排出・回収・処理の現状
2.1 排出・回収
2.1.1 一般廃棄物
2.1.2 産業廃棄物・有害廃棄物
2.1.3 製造業以外からの有害廃棄物
2.2 処理設備の整備及び処理状況
3 廃棄物管理に関する政策動向
3.1 中期的な目標
3.1.1 温室効果ガス(GHG)削減に係る目標
3.1.2 一般廃棄物の管理目標
3.1.3 産業廃棄物・有害廃棄物の管理目標
3.2 目標達成に向けた実行計画
3.2.1 一般廃棄物
3.2.2 産業廃棄物・有害廃棄物
4 企業動向
4.1 公営企業
4.2 民間企業
5 ベトナムにおける廃棄物市場への参入事例
5.1 直近の政府調達事例
5.2 廃棄物管理のトレンド
5.2.1 焼却発電工場
5.2.2 その他
6 まとめ
◆タイトル:ベトナムにおける廃棄物管理の現状と動向
◆ページ数:全29ページ
◆販売価格:1500円
◆発行時期:2022年8月