コラム 2022年首相決定1号とは?②~ベトナムで進むカーボンニュートラル政策と市場参入機会~ ●2022年首相1号とは? 前の記事「ベトナムのカーボンニュートラル実現に向けたインベントリ制度の開始」はこちら インベントリ制度の開始に先駆け、2022年1月には、GHGインベントリを義務付けるベトナム国内の約2000社を特定した首相決定(01/2022/QD-TTg。「2022年首相決定1号」という。)が発出された。この首相決定は、事業活動に伴うGHG排出状況を把握し、また排出抑制につなげることを目的としている。各省行政の商工部門、建設部門、交通運輸部門、天然資源・環境部門が所管する全国の企業のうち、年間エネルギー消費量が多く、重点的な対策が求められる企業を対象事業者として付属のリストに掲載している。 ●2022年首相決定1号を読み解く① エネルギー消費の多い部門・産業は? 2022年首相決定1号の対象企業リストを分野別に見ると、4つの分野※のうち、もっともエネルギー消費量が多いのは商工部門が管轄する鉱工業・商業分野だ。そのうち、上位5業種は非鉄金属加工業、鉄鋼業、電気・ガス・水道供給事業、化学工業、繊維工業であり、分野全体の70%強を占める。また、天然資源・環境部門が所管する環境産業分野は主に廃棄物処理業を指しており、この分野のエネルギー消費量も非常に多い。 ※対象分野は、所管する行政(商工部門、天然・資源環境部門、建設部門、交通運輸部門)の別 (出所:2022年首相決定1号を基に当社作成) 対象企業の年間エネルギー消費量(部門別) (出所:2022年首相決定1号を基に当社作成) 対象企業の産業別年間エネルギー消費割合(商工部門のみ) (出所:2022年首相決定1号を基に当社作成) 対象企業の年間エネルギー消費量(商工部門のみ、業種別) ベトナムにおけるこれまでのGHG排出削減戦略、削減目標などは当社のベトナム 環境・市場レポートvol.2/2022「ベトナムにおける温室効果ガス排出状況と気候変動対策の動向」 でお読みいただけます。 レポートVol.2はこちら 2022年首相決定1号とは?①~ベトナムで進むカーボ... 2022年首相決定1号とは?③~ベトナムで進むカーボ...